<A HERF=http://www5c.biglobe.ne.jp/~akihiro>検査</A>

 

     骨髄穿刺(通称 マルク)

   この検査は骨髄の検査です。骨髄の中は白血病の芽球で一杯なのに

   抹消(細い血管)の血液は正常な事もあるそうです。

   なので、医師は白血病かどうかを確かめるために骨髄を調べる事になります。」

 

   第一回はやった方もいるんじゃないでしょうか?

   数週間、数ヶ月、数年の単位でまたやることになるでしょう。

   しかし、血液検査のように頻繁にやらなくてすむのが救いです。

   

   骨髄穿刺をやる理由

・芽球が骨髄の中にあるかどうかを見る。

・白血病を倒すための薬が正常の細胞をめちゃめちゃにしていないか

確かめるため。

  

 この検査が一番嫌いって人もいるんじゃないでじょうか?

 私はこの検査が一番嫌いでした。

 

骨髄穿刺の方法 

 骨髄を調べるためには標本を体の中から取り出さなくてはいけません。

 骨髄と言うものは骨の中にあるもので、抹消の血液をとるのにくらべて

 ちょっと面倒です。医師は、針でそれを取ります。

 とる場所は、胸の骨、腰骨の前の方、背骨の後ろ、赤ちゃんなんかはスネの骨

 から標本をとるそうです。

   何でその部分を使うかというと、それが皮膚のすぐ下にあり、

   中には骨髄細胞が詰まっているからだそうです。

   もし深い所から取ろうとすると、痛い思いをしなくてはいけないし、

   医師も針を刺すのが難しいからだそうです。

 

骨髄を取る種類

1、吸引(ストローでジュースを吸うのと同じ)

2、生検(骨と骨髄を小さなかたまりとしてとってくる。)

3、トレフィン針(一部をかじてくる)

1,2が普通使われている方法です。

 

     吸引

1、仰向けに寝て、上着を脱ぐ。

2、胸にイソジンをぬり、布をかぶせる。

3、麻酔をする。薬を全部注射するのに1分くらい

4、薬が効くまでしばらく待つ。

5、穿刺針をとりだし眠ってしまっている神経細胞や組織を通して骨髄まで差し込む。

6、針は2つの部分に分かれていて、中が空になっている針と

その中にはまる穴のあいていない針とが一組になっている。

7、その針を骨の中に入った所で、

穴のあいてない針を中からぬきとり、外側の針はそのまま骨髄に刺しておく。

8、それから注射器をそこに接続して、陰圧にして骨髄を吸い出す。

9、骨髄を吸い出すとき2〜3秒痛い。

10、充分に骨髄の標本がとれたら、針を抜く。

11、それから血が止まるまで2〜3分そのままにして、ばんそうこうをはっておしまい。

 

     生検

1回でうまく取れないこともある。白血病になると、細胞の中がギチギチにつまって

注射器で吸ってもでてこないときがある。何回やっても取れないとき、生検をやる。

    医師が骨髄の中がどうなっているのかはっきりさせるには生検が必要と判断したらこれをやります。

1、骨に刺してある穴のあいている針をちょっと場所を変えたうえ、

骨髄の組織が針の中に充分入ったと思われるところまでつきすすめる。

2、そして針を抜く。

3、とれた細胞が充分かどうかチェックする。

4、充分ならおしまい。不十分ならもう1度やりなおす。

 

     とった骨髄をどうするのか

   顕微鏡を使ってどんな風に見えるのかを調べる。全部の細胞を数え、芽球をさがす。

   その結果、病気がどんな状態かがわかる。

 

                                                             

 

 

腰椎穿刺(ルンバ―ル)

 

 中枢神経白血病(後ほど説明)はAMLよりALLの方によくおこる。

だから

ALLの治療の早期に 脳脊髄液中に薬を入れて 隠れているかもしれない芽球を

やっつけてしまおう という考えがある。

薬剤は 必要とされるところに直接いれられると

一番効果的なのは あなたにもわかるでしょう。

その上 白血病の治療薬は 口から飲んでも静脈内注射をやっても

脳脊髄液の中までは入っていかない。

だから 中枢神経系に入った白血病細胞を やっつけるためには

どうしても 腰椎穿刺が必要となる。

脳脊髄液は ちょと気どっていて

血液に入った薬剤が 容易にその中に移行しないような仕組みになっている。

薬としては メソトレキセート(MTX)が使われるけど

時々Ara−Cやソルコーテフ(プレドニソンのいとこみたいな薬)も

随液中に入れられる。

脊髄膣に針を刺す事を 腰椎穿刺と呼び

その中に薬を注入する事を随注(ずいちゅう)と呼ぶ。

 

腰椎穿刺(これはスパイナルとかLPとか、また、日本ではルンバ―ルと呼ばれることもある)は

入院してやる事もあるし 外来でやることもある。

 

ルンバ―ルの処置

     左脇を下にして、処置台の上に横になる。

     シャツをまくりあげ、パンツを少しさげる。

     膝を胸のに付けて えびみたいに丸くなる。(えびみたいに丸くなってちょうだい とたのまれるかも知れない)

     消毒薬をぬって、布をかぶせる。

     針を刺すところを よく観察する。

     麻酔をする(最初はチクンとするけど 1分くらいで感じなくなる)

     麻酔が効いてきて 神経が眠り始めたら 先生は特別な針を出す。

     この針をねむっている神経のわきを通し 髄膜を通して 脳脊髄液のあるところまで進める。

     針がうまく入れば 水みたいな脳脊髄液(CSF)が流れ出してくるから

先生には 髄膣内に入ったのかがわかる。(このあとはもう 暴れないかぎり全く痛くない)

     脳脊髄液の圧を測定する。(このとき使う「はかり」はでっかい体温計みたいなガラス棒だ。)

もし、中枢神経白血病なら 圧が高くなっているんだ

     髄液を試験管の中にとる

     薬を注入する

     針を抜いて、バンソウコウを貼る。

     絶対安静1〜3時間

     治療終了

 

でも先生にはまだ仕事が残っている。

あなたの脳脊髄液(CSF)が

正常 すなわち きれいにすきとおっているかどうか

よく観察しなければならない。

にごっていたりすれば 細胞が脳脊髄液(CSF)にはいっている証拠だ。

次に 顕微鏡でそれをのぞく。

これは 透明で綺麗に見えても 芽球が入っていることが 良くあるからなんだ。

中にはいっている細胞の数を数えて

どんなかっこうの細胞なのかを見なければならない。

もし芽球があれば すぐわかる。

その他 脳脊髄液(CSF)の中の糖や 蛋白の量も調べるんだよ。

そういった検査をやれば 白血病が神経系にまでいっているかどうか

また 治療が効いているのかどうかがわかるんだ。

 

                        

血液型とRh抗原

 血液の型にはおもにA抗原とB抗原と言うものがあります

A抗原のある血液はA型、B抗原のある血液はB型 どちらもないのがO

逆に両方あるのがAB型となります。

 その他にRh抗原と言うものがあり、これがあると、陽性(プラス)

これがないと、陰性(マイナス)というものがあります。

 

 

HLA(抗原)検査

 骨髄移植をやる上で、調べなくてはいけない事があります。

それが、HLA抗原の型です。

 これが合わなくては、移植をしてもすぐに自分の免疫が壊しにかかる

ので、この検査をやるんです。

 

 

 仮に父のHLA抗原がAB、母がCDとします。

すると、生まれてくる子供はACADBCBDになります。

なので、兄弟姉妹で合う確立が4分の1となります。

両親では10分の1、骨髄バンクになるともっと

確立が低くなってしまいます。

 

                          「君と白血病」より

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